ひとりの不幸もみのがさない住みよいまちづくり全道運動 第35弾 

事例1 ネットワークづくり

『ご近所の少人数グループで支え合う』

~ひとり暮らし高齢者などへの支援体制づくり~

苫小牧市山手北光町内会

 

 

 苫小牧市山手北光町内会(750世帯)では、外出が難しい高齢者などが地域で安心・安全に暮らせるよう、見守りなどの支援体制づくりに取り組んでいます。
 町内会では、日常的な支援のために、要援護者と支援者で少人数のグループをつくり、グループごとの見守り訪問または電話での安否確認を毎週行っているほか、毎月の茶話会やお昼の配食などの活動を行っています。
 支援体制づくりにあたっては、「日常生活についてのアンケート」を実施。担当者が各世帯に出向いて聞き取りをし、9割の世帯から回答を得ることができました。アンケートでは、健康状態や介護、日常生活の状況を伺い、アンケート結果からは、買い物など外出への不安解消、料理や掃除などの日常生活支援、除雪対策、健康診断の受診促進などの地域課題がみえてきました。
 また、福祉部と防災部が連携してまとめた要援護者名簿をもとに、要援護者と支援者が一目でわかる防災マップを作成し、見守りや災害時の備えに役立てています。
 少人数グループによるきめ細かい見守りにより、支援者と要援護者の間に深い信頼関係が生まれ、町内会全体での交流会実施にもつながったとのことです。

 

▲支援のためのマップづくり

 

事例2 交流活動
『地域サロン ココサロン御前水』~男性高齢者も気軽に参加を!~

室蘭市御前水町会

 

 

 室蘭市御前水町会(410世帯)では、高齢者や子育て世代の交流をはかるとともに、特に地域交流の場に顔を出すことが少ない男性高齢者の多くの参加をめざして、毎月第3木曜日にサロンを開設しています。
 このサロンは、婦人部と文化部が中心となって立ち上げ、毎回数十名が参加しています。開催にあたっては、案内チラシを作成するとともに、町会だよりにサロンの写真を掲載して参加を促しています。また、子育て世代の参加を図るため、近隣幼稚園にも呼びかけているほか、民生委員児童委員や福祉委員の協力を得て、地域の男性高齢者に積極的に参加の声かけを行いました。
 サロンでは、運動不足を解消するための軽体操「ココサロン体操」のあと、警察の協力によるオレオレ詐欺防止講話や懐かしの歌の唱和などのレクリエーションを行うほか、500円で食べられるワンコイン弁当会を実施し、参加者が気さくにおしゃべりを楽しめるよう工夫しています。
 積極的な参加呼びかけが実り、特に男性高齢者の参加が徐々に増え、参加者同士がふれあうことによって、日ごろの声かけや見守りがスムーズに行われるようになりました。今後は、参加者の希望を受けたより楽しめる企画の検討や、サロン運営役員も高齢化しているため、新たな担い手の掘り起しに力を入れたいとのことです。

 

 

▲男性の参加者も増えてきました

 

▲社協とタイアップしたときは62名が参加

 

事例3 交流活動
『ふれあいサロンづくりと配食サービス事業』

~ふまねっと運動と見守りで高齢者の健康を支える~

美深町新生自治会

 

 

 美深町新生自治会(289世帯)では、高齢者の健康を守るために、ふまねっと運動を中心としたふれあいサロンと、ひとり暮らしの高齢者を見守る配食サービスを実施しています。
 サロンでは、認知症予防にも効果があるといわれるふまねっと運動を専門のボランティアの指導を受けて実施しているほか、手遊びや体操、お茶を飲みながらの歓談、会食会なども行っています。そば打ちの会やひなまつり会など、季節のイベントも盛り込まれ、参加者は毎回サロンで顔を合わせるのを心待ちにしており、自治会がめざしている「孤独死を出さない地域づくり」につながっています。
 さらに、サロンに参加できない方も含めたひとり暮らしの高齢者を定期的に見守るために、福祉部員が配食サービスを行っています。食事をお届けする際には、「お体の具合はいかがですか?」「困りごとはないですか?」など、コミュニケーションをとりながら高齢者の健康状態を確認しています。
 今後、自治会では、予算確保や役員負担の課題を解決し、サロンのさらなる参加者増加と配食サービスの頻度をあげていきたいとのことです。

 

 

▲3月のサロンはひなまつりの会

 

▲食事をお届けして見守ります

 

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